ユダヤ教と欧州の多神教文明について調べた。
ユダヤ教、というか古代ユダヤの民は唯一神教ではなく、拝一神教であったというのだ。
拝一神教というのは、多くの神々の中から一つの神を選び、これを崇拝するというものである。
拝一神教は、多くの神々の存在を認める。その上で一柱を決めて崇拝する。 旧約聖書、創世記には以下の記述がある。
『神は言われた。「我々にかたどり、我々に似せて人を造ろう」』
元来は多くの神々の中から部族毎に一柱の神を決めて崇拝していたというのが実態のようである。
では、いつユダヤ教は唯一神教になったのか。
イスラエル王国が滅亡し、ユダヤの民が国土を失ったことが原因だとされているようである。
「我らの神は敗北したのか。いやそんなことはない。神が異教(他の神々を崇拝する)の民に力を行使してまで、我らに罰を与えたのだ。我らの神は異教(他の神々を崇拝する)の民を動かしてまで、我々にお示しになる超越的な存在なのだ。」
こういった考え方が唯一絶対の神を産み出すきっかけになったのだという。
日本人には分かりにくいが、簡単に言えば、国を失うことで国土という共通のアイデンティティを失ったが故の過程であると思われる。
ヨーロッパの神々 キリスト教がヨーロッパに入る前、多様な神々の世界があった。ギリシア神話、ローマ神話、北欧神話、ケルト、ゲルマン神話などの物語が現在にまで伝えられ、かつての多様な世界をいまに伝えている。
「ユダヤ人は宗教の名の下に、それまで寛容が支配していた世界に非寛容を持ち込んだ。ローマ人の宗教は限界を知る人間の謙遜さの表われだった。知られざる神々への神殿までつくるほどだったではないか。、、、、、、ローマ人ほど寛容な人々はいなかった。誰でも自分の神を拝むことができ、神殿にはまだ知られざる神のための場所が空けてあった。しかも誰でも自分の好きなように祈り、自分の好みを公言する権利もあったのである。、、、、、、、ユダヤ人がローマ帝国の崩壊を導いたとするなら、それはユダヤ人に対立するアーリア人の地域的な運動を超世俗的宗教に変えた聖パウロのせいであろう。その宗教は人間の平等と唯一神への服従を求めていた。これがローマ帝国の死を招いたのである。」
長い引用になった。これは、誰の言葉であると思うであろうか。アドルフヒトラーのそれである。
これは、彼の秘書マルチンボルマンが、彼の言葉を筆記し記録したボルマン覚書」とされる文書に出てくるものだ。
上記は分かりやすいように引用しているが、全文は長く、要所要所に偏執的な、彼独自の解釈が語られ、彼の思考パターンが理解できる内容だ。
上記の文章だけ読むと、なるほどと頷ける部分もあるだけでなく、この文章を読んでいて、なぜアドルフヒトラーという人物があの時代、あの場所に産まれ、多くのドイツ人の支持を得たのかの、大きな理由の一端を垣間見ることができるだろう。
しかし、ユダヤ系一神教が、それ以前の欧州多神教文明を殲滅したからと言って、ユダヤ人を殲滅する復讐戦をするというならば、それは同じことの繰り返しでしかない。彼は不寛容を責めるが、彼自身もまた大いなる不寛容であると言えるだろう。
さて、彼の狂気の源泉について考えてみる。
一般的に、彼は、狂人であり精神異常者であったといわれている。近年になって、アメリカ政府の戦前の極秘文書が続々公開されるようになっているが、その一つにヒトラーの人格を調査した資料がある。 ヒトラーのメディカルレポート、と題する資料であり、1972年に公開されたもののようだ。アメリカ陸軍ヨーロッパ司令部情報部が作成した。
時間、場所、人間に関しての認識 = <優>
過去、現在における出来事についての記憶力 = <優>
数字、統計、名前などの記憶カ = <優>
ヒトラーのバックグラウンドは大学教育の欠如というハンデがあったが、それを彼は読書を通して得た莫大な知識で十分に補った。
時間や空間についての判断力 = <優>
まわりの環境に対する反応 = <ノーマル>
気分が変わり易いところもあるが、平均して協調性があり、集中力は抜群。
感情的には変化し易い。
好き嫌いがはげしい。
思考構造は一定の継続がある。
話し方は早くなく遅くもない。
常につじつまの合う話をする。
ヒステリー性はなし、健忘症なし。
妄想や恐怖性なし。
幻覚、幻想、偏執狂的徴候はなし。
しかし、彼の語りを読んでいると、突然思考が歪曲する箇所が随所に見られる。
例えば、上記の文章の中で言うと、イエスキリストはユダヤ人ではなく、アーリア人であったとか。彼はキリスト教を憎んだが、イエスキリストは尊敬していた。だから、結論はこうなるのだろうか。手前勝手というか御都合主義の側面も見受けられる。
彼のIQは、150以上あったという。(東大生の平均は120程度) またナチスの高官、又は当時のドイツ軍部の上官達は非常にIQの高いものが多く、120-140くらいのものが多かった。
その彼等をしてヒトラーの博識には驚きを隠していない。 ヒトラーはワグナーを愛した。キリスト教以前のゲルマン神話を題材にした物語の中にゲルマン民族のアイデンティティを見出していたようである。
キリスト教によって隠蔽されたかつてのゲルマン民族の神々の意志の再来であるかのような ヒトラーの出現と支持獲得には、このような民族的な霊的背景が大きくからんでいるように思われる。
一般的にナチス台頭の背景は、第一次世界大戦終結後の勝利国による、ドイツへの天文学的な賠償金請求。それによる、国内のハイパーインフレ(物価は一兆倍に跳ね上がり、国民は全ての貯蓄を失った)。一方でユダヤ人はマルクで貯蓄せず、難を逃れたこと。
などがあげられている。
欧州人のユダヤ人への激しい差別感情というものは、はるか古代からヨーロッパ地域に深く根を下ろしているものであり、それらが相乗効果をなしたことは言うまでもない。
欧州人の深層意識に根を降ろす多神教文明殲滅への怨念のようなものがあって、その集合意識が、ヒトラーという人物をして怨霊を降臨させたのであろうと私は考えている。恐らくあれは彼本来のパーソナリティーとは言えないだろう。
しかし、ナチズムの残虐性もさることながら、我々日本人から見れば、キリスト教の歴史、あるいは旧約聖書の神の行いもまたそれに劣らぬ残虐性や苛烈さを見出しうるのだということも同時に認識しておく必要があるだろう。
ユダヤ人の放浪と建国について
ナチスのユダヤ人排斥によって、ヨーロッパに居住する多くのユダヤ人達は西へ海を渡りアメリカ大陸へ、一部は東をシベリア鉄道経由で満州方面へ放浪した。
ユダヤ人の逃亡を手助けした英雄として杉原千畝が有名だが、数万とも言われるユダヤ人の満州国への入国を手助けしたのは、当時満州地域に赴任していた樋口季一郎及び東条英機である。具体的には樋口だが、当時の関東軍の司令官は東条であった。
日産の創業者鮎川義介は、樺太をイスラエル国として提供する計画を政府に提案し、具体化への模索もあったといわれている。
東条英機と言えば、極悪人のレッテルを貼られてはいるが、歴史を知るユダヤ人の高官は彼の名を決して忘れないという。
歴史というものは立場が変われば評価は全く変わる。評価すべきはただ事実と真実のみあろう。
ヒトラーユダヤ人説もあるけれど、結果彼の政策の影響によって、ユダヤ人は国家を取り戻したというのは大いなる皮肉というのか、ユダヤの神の厳しさなのか。
その一方で、ユダヤ人と深い文明的な繋がりがあるとの説もある、我々日本人は、ユダヤ人の科学者によって開発された原爆を、ユダヤ人の指示で(当時のアメリカ大統領トルーマンはユダヤ系)、広島、長崎に投下されその死者はおよそ30万人。
戦後、満州地域に留まった日本人と一部ユダヤ人が北朝鮮建国に関わったという話があるようだ。金日成、金正日二人の名前にもそれが現れているというのである。
ユダヤ人を巡る一連の出来事はこうして地球を一周した。
(写真 ジークフリート 北欧神話に登場する) wikiより

