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クロアチアの思い出

平成27年11月10日 コラム
クロアチアの首都ザグレブ市街
クロアチアの首都ザグレブ市街
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今クロアチアでは、難民に紛れてISISが拠点構築を進めているという。

14-5年程前、クロアチアに行ったことがある。

ミラノから電車でベニスへと向かい、「あの観光地」のベニスなどどうせロクなものじゃないと思い、数時間で次の予定地トリエステに向かうつもりが、すっかりベニスにはまってしまい、3日も滞在した。島々を船で渡りウロウロ歩き、夜は岸辺の立ち飲みワインバーで運河の映り込みの光を見つめながらワインを飲んだ。

トリエステは、旧ユーゴのスロベニアとイタリアの国境線の街である。寂しいが美しく、取り残されたような静かな魅力のある街であった。かつてはオーストラリアハンガリー二重帝国領であり、のちイタリアに帰属するが、戦後はユーゴとの国境紛争があった、特殊な歴史を持つ街でもある。

スロベニアの首都リュブリャナからクロアチアの首都ザグレブへ向かう電車の中で、車掌から、ザグレブへ行くには国境線付近で別の電車に乗り換える必要があると言われたのだが説明がよく分からない。

業を煮やした車掌は、私の隣にいた男性にお前はどこへ行くのかと聞いた。ザグレブだというので、車掌は、だったらこの日本人を案内してくれと言った。

彼はリュブリャナで牛の研究をしている研究員だと言う。私が、今日はザグレブのホテルで一泊の予定だと伝えると、

「ホテルが決まっていないならうちへ泊まれ。ホテルなんて高いじゃないか。」

そう強く言うので、そうすることにした。

電車の乗り換え地は、森の中の線路しかない場所に、線路上を砂利道を歩いて、隣の線路上に停車している車両に乗り換えるというものだった。

彼はサッカーの話や格闘技の話をした。当時K-1が流行っていて、クロアチアでも、ミルコクロコップが大変な人気であった。

建て付けの危なっかしい、彼の自宅には奥さんと1歳くらいの子供がいて、小さく粗末なキッチンテーブルを囲んで、パンにハムにスープだけの粗末な夕食をいただいたことを記憶している。二人はとても親切で善良な人間であった。

ソファには、ピカチュウのぬいぐるみが置いてあり、これは日本のマンガだと言うと、関心を示した。日本の話になると、クロアチアの教科書で、日本の原爆の話が掲載されており、Sadakoと千羽鶴のエピソードがあり、クロアチア人は皆知っていると言う。

この土地にはユーゴ崩壊後の凄惨な内戦があり、サラエボは激戦地としても有名だが、彼も戦時中は兵役で無線関係の部署にいたという。私が当地へ行った頃は既に戦闘は終結し安定していたが、サラエボなどではまだ不穏な雰囲気が多少残っていた。

クロアチアのアドリア海に面した場所は大変美しいから是非行ったほうが良いと言われた。今では世界遺産のドブロブニクなど、日本でも有名になったが当時は日本人は誰も知っておらず、ドイツ人の避暑地として、ドイツ人観光客が訪れる程度であった。

実に貴重な体験であった。

後日、スロバキア人にこの話をしたら非常に驚かれた。クロアチアにはマフィアが多く、他人の家などに誘われても絶対に行かない。よくそんな危険なことをしたものだと言われたが、彼等はそんな心配のない人達であった。

クロアチアに今、難民に紛れてテロリスト達が拠点を構築しているという。

以下は記事の転載です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 クロアチア情報当局、「ISの次の目標はバルカン半島」
  CIAも数百のIS活動家がボスニア、コソボへ潜入を確認
****************************************
 ワシントンタイムズが伝えた(11月8日)。
 シリアからの難民に紛れて、およそ数百のIS戦闘員が旧ユーゴスラビアのあちこちへ潜入し、すでにコソボ、ボスニア&ヘルツェゴビナに秘密の活動拠点を構築した可能性がある。すでにクロアチア当局も、何人かを特定していると、クロアチア情報局幹部の談話として伝えている。
 クロアチアは8日に総選挙を迎えており、旧共産党系のSDPが、与党CDUを猛追しているが、キリスト教徒が90%、イスラムは人口の2%しかいない宗教事情があり、当面はイスラム系の多いアルバニア、ボスニアが目標であろう、としている。
 クロアチアは旧ユーゴスラビア分裂のおり、一番はやくに西側に近づき、いまではNATOの一員でもある。
 ついでに言えばコソボ、モンテネグロ、アルバニアも、その後は一転して親西側である。
 しかしボスニアはセルビアとの内戦によって独立したが、NATOの空爆で各地に被害が及び、ようやく経済発展の再会が見られてきた現状にあってイスラムが浸透し、再び戦乱の巷になることを極度に警戒しはじめた。
 内戦が終わり、バルカン半島にいたイスラム過激派は、そのご、シリアへ向かいISの戦闘員として闘ってきた。
彼らはもともとはアルカィーダ系であり、昨今のヨーロッパへの夥しい難民の列に紛れて古巣へ戻った兵士が目立つという。
(宮崎正弘メルマガ)

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