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    Home»文明論

    それぞれの文明の黎明と黄昏 - 英国の動向をみつつ思う

    平成28年6月24日 文明論
    霧島神宮古宮址と高千穂峰
    霧島神宮古宮址と高千穂峰
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    およそ200年前英国が世界史の舞台に躍り出た。ちょうどその頃、米国が日本に押し寄せ、日本はおよそ260年の鎖国を解かれ、維新と同時に世界史にその名を現し始めた。

    以降、日本は現在に至るまで、英国、米国というアングロサクソン民族率いる覇権国家の下で自らの繁栄を築いてきたと言えるだろう。もちろん良い面もあれば悪い面もある。

    第一次、第二次の両世界大戦とは何だったのか。

    日本人にとり、それは第二次世界大戦における空襲と原爆の悲劇かもしれず、ユダヤ人にとってはジェノサイトの歴史だったかもしれない。しかし、世界史的側面から見た時、最も確実かつ見逃すことのできない歴史的事実とは、この二つの大戦の結果、英国は世界の覇権国から転落し、米国がそれにとって代わったということである。

    それは同時に欧州という地域が世界の首座から滑り落ちた瞬間でもあった。英国は、それまで世界をリードしてきた欧州地域における最大にして最後の覇権国であり、以降世界の覇権はアメリカ大陸に移行した。

    日本もまた、このような時代の流れに乗るかたちで、戦前は日英同盟、戦後は日米同盟を取り交わし、彼等アングロサクソン文明の強い影響の下にあった。それはある意味世界もまた同様でもあったのだが。

    今回、英国のEU離脱が決まれば、欧州の地盤沈下はさらに進むことになるだろう。この結果は米国にも影響し、もしかするとトランプ大統領の誕生ということになる可能性も高まったと言えるだろう。EUはそれでも尚、自らの致命的な問題点を解決することができないかもしれない。英国は「損して得をとった」のかもしれない。

    地域や文明の力が衰えた時、自らの価値観や生活習慣、生活圏を守るために、クローズドになることはやむを得ないことである。いつまでも大盤振る舞いしていたら、弱った巨人とて食いつくされるものだ。

    世界の知識人達は、社会がクローズドになることを、悪夢の始まりのように言う。しかし、なぜそれが悪夢なのか、なぜクローズドな世界が、人種差別や不寛容と繋がって悪夢の始まりと考えられるのか。それは、彼等西洋人達の歴史の由縁であって、我々日本人からすれば、あてはまらないことだ。

    江戸時代、我々日本人は、クローズドな世界に生き、その生活や文化は、世界史上類例がないほどに、恵まれたものだったという見方がある。何もクローズドが悪いということはない。自らの力を温存することも必要なことだ。英気を養うという言葉もある。

    第一次第二次の両大戦を経て、英国の子供のような存在の米国が、英国から覇権のエネルギーを受け取った。そして今、次にこのエネルギーを受け取るのは日本だと私は思う。米国の子供のような立場の日本がそれを受け取ることになる。これこそ歴史の不思議である。

    おそよ200年かけてようやく我々にもたらされつつあるもの。それは何か。

    仮に日本が今後その役割を受けることになったとしても、日本人はアングロサクソンや西洋人達のように「一元的な価値観」で世界を支配しようとすることはないだろう。

    唯一神と八百万の神々の文明の違いである。

    経済も単一で巨大な組織が世界を牛耳るという形式から、繊細で個別な能力を持った組織が高度な科学技術を駆使して人間社会の豊かさに貢献する。そういう経済社会の在り方に変容してゆくだろう。

    今日この瞬間、真の意味での「日本の時代」の幕開けが決定した日となったであろうと私は感じている。

    (写真:霧島神宮古宮址と高千穂峰)

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