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世界の主軸となる文明の条件

平成28年6月25日 日本文明・神社・神道
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世界の中心たる文明とは歴史的に見て何を意味するのか 現代人は、いかにしてある地域や国々が世界の主軸になるかという問題に関し、経済的、政治的、軍事的な側面でしか分析しようとしない。

しかし歴史を見た時、ある文明が世界の主軸になるためには、その文明あるいは国家が人類に対して、あるいは周辺の国々や多民族に対して、彼等の社会や生活、人生が豊かになるための何かを与えてくれる要素を持っていなければならないということだ。

ヨーロッパ文明、中華文明、インド文明など世界の主軸となってきた文明は全てそういった要素を持っていたのであり、単にこれらの文明が経済的、政治的、軍事的に強国であったというだけで世界の主軸になったのではない。それだけでは中心文明とはなり得ないのである。

ひるがえって、かつての英国や米国にも同じ要素があったと言って良いだろう。英国には産業革命が起こり、米国には自由と民主主義があった。これらの国々が最も栄えた時期において、世界の人々はこれらの国々を羨望し目指すべき国家の在り方として、これらの国から多くを学ぼうとしたのである。

私が、日本が次に世界の主軸になると答えたのは、これらの考え方に基づき、現代社会を見渡してみた時、日本以外にそれに該当する国が見当たらないと考えたからである。 贔屓目に見て、消去法で考えた時、という風に言っても良いだろう。

今の世界が抱える諸問題、その主要なテーマを一つに絞るとすれば、一元的な価値観で多様な価値観を持って生活する人間達を括ろうとした時に起こる軋轢である。 無限に拡大する資本主義という、現代のメインストリームの思想にも同じ要素が絡んでいる。資本主義が無限に拡大すれば、エネルギーはしだいに「単一」の方向へ向かうからである。欧州における移民の問題も実は経済的な事情によって起こっている問題に過ぎない。

単一の価値観で形成された社会に、無限に拡大する資本主義的な事情で、移民が起こり、結果、多様な価値観が混入した際に起こる軋轢。これを人道主義で覆い隠そうとしているのが今の欧州の問題であるし、さまざまな地域でこのような問題は起こっている。これは人種差別や迫害という形に変化してゆく。

資本主義や共産主義、社会主義も含め、現代の価値意識のほぼ全ては西洋で生まれたものである。これらは西洋ユダヤキリスト教文明の価値意識から生まれたものである。

神の愛とは、その神のみを信じたものにのみ与えられる祝福であり、我を信じない者には容赦ない罰が下され、異教徒は皆殺ししても罪にはならない。

旧約聖書起源の宗教はみなそうである。日本人はこのことが全く理解できないまま、キリストの愛などについてゆるい意識で考えがちだ。

旧約起源の宗教に絡んだ、善悪の価値基準とは、神が良いと言ったことが善であり、悪いと言ったことが悪になる。羊は良いが豚はダメと言ったら豚はダメなのだ。ここに理屈はない。

日本人は善悪の価値基準をもっと「自然に対する畏怖心」のような次元をベースとして考えるが、彼等にはそういう基準はないと考えて良いだろう。

こういう価値観をベースに自分達の文化文明、生活習慣や生活圏を形成してきた人々が、いくら上辺で「人道主義」を唱えたところで上手くいくわけがない。

だからこそ、彼等は必要以上に、「人権」「平等」を口にするのだが、本音には限界があり常に矛盾している。キリストの無条件と無限の愛は、キリストを信じた者にのみ与えられるものだからである。そもそも「人権」「平等」という思想も神のもとにおける、という前提で語られる思想である。

「おまえの神なる主、私は、私を憎む者に対しては、父の罪を三代、四代の子にまでおよぼして罰する。ねたみ深い神である。しかし、私を愛して、おきてを守る者には、千代までも、慈しみを示す神である。」(『脱出の書』より)

西洋の契約論というのは、このような神と人間が交わす契約に基づいている。我々は彼等西洋人やユダヤ人やアラブ人達がこういう価値意識の下で生きていることをもっと理解する必要がある。

このように「苛烈な」価値観によらず、現代世界において、豊かさと成功、かつ規律ある安全な社会を形成している国はどこかにあるのか。人々は羨望を抱き、学ぶべきものがあり、目指そうと思う国。今のところ日本だけである。(日本人の眼から見れば自身が抱える問題は多いとは言え。これは比較の問題である。)

かつて魅力的な文明を所持し、多くの人々に豊かな価値観を付与してきたものの、現代の中国やインドを見て、それに憧れ、目指そうとする何かがあるであろうか。否である。

私に言わせれば、儒教も仏教も現代社会の問題を解決する価値意識とはならない。 東洋でもない、西洋でもない。だから日本しかない。こういうことになる。

「教え」は人を拘束し、分断する。そこに価値観の違いからくる軋轢が必ず生じる。言葉による「教え」から生じた軋轢を解決する手段はない、と私は断言する。現代人はこのことを悟るべきだろう。それを悟れば、幾分理解し合えるようになるのではと感じている。とはいえ、現代のように拡大した世界の中で「言葉」は人の生活を豊かにする上で限界を生み出すものとなっている。

八百万の神々をお祀りする神道には教えはない。教えのない神社に私たちは限りない安心と愛着を感じており、正月になれば今でも多くの人たちが神社に参拝している。無意識の衝動のように、、、、。我々と神々をつなぐものは何か。そして日本文明が生み出してきた社会や価値観とはどんなものなのか。

こういうことを、世界の人々が学ぶ基盤を我々日本人が作り上げていかなくてはならない。 神道は、世界の人々から見たら、まだまだ新しく、そして謎が多く、理解できないものなのである。 (写真:プラトン)

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