これはポピュリズムだと知識人や政治家達は言うが情報は発信者依存から受信者依存の世界へ。
EU離脱の問題に関する記事が華やかだが、しきりに目にするのは、「ポピュリズム」という言葉である。
そもそも現代社会の政治というか民主主義政治など、結果どれも全てポピュリズムなんじゃないのか。
基本国民全てに選挙権があり、毎回同じ人間が投票しているのに、今回はポピュリズムで、今回はポピュリズムじゃなかったなどという基準をどこに置いているというのか。
要するに、自分の思い通りにならなかったら、ポピュリズム。思い通りになったらそうじゃないと言っているだけのような気がする。
ヒトラーはポピュリズムで、チャーチルやルーズベルトはポピュリズムではないのだろうか。しかし、スターリンや毛沢東がポピュリストでないことは確実である。
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【ポピュリズム】
ポピュリズム(英: populism)とは、一般大衆の利益や権利、願望、不安や恐れを利用して、大衆の支持のもとに既存のエリート主義である体制側や知識人などと対決しようとする政治思想または政治姿勢のことであり、日本語では大衆主義や人民主義などと訳される。ほか、政治指導者が大衆の一面的な欲望に迎合して大衆を操作する方法を指し、大衆迎合主義とも訳される。また、同様の思想を持つ人物や集団をポピュリスト(英: populist)と呼び、民衆派や大衆主義者、人民主義者、もしくは大衆迎合主義者などと訳されている。
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この文章を見ると、ポピュリズムとは、大衆という欲ボケの馬鹿の集まりを扇動して革命を起こそうとする者の一種なのか、あるいは一種の共産主義者のような人物のことなのか、はたまた単なる迎合主義なのか分からないけれど、いずれにしても選挙権や決定権が大衆に生じた場合に必ず起こる状態や現象であると、少なくとも現代社会及びこれまでの人類の歴史を見た上では言えるだろう。
しかし、いつの世も国を誤らせるのは結果として、エリートや知識人達であるということも忘れてはならない。とは言え、この文章をよくよく噛分けてみれば、要するにポピュリズムとは、「民主主義」ということだろう。「エリート主義」との対比語としても使われているようで、それで言えば、最近流行の「反知性主義」ということになるのかもしれないが。
国民皆投票権の世界においては、政治は基本ポピュリズムである以外の選択肢はないだろう。違いがあるとすれば、投票権のある人々(絶対多数の大衆)が、愚かなのか、賢明なのかの違いであるが、今回は賢明で今回は愚かだったというような区分けは、数年とか、十年二十年くらいまでの単位で判断するのは実質難しいと言える。

ましてや現代社会は、ネットで情報が氾濫している。優れた情報も、ゴミくずみたいな情報も同一平面上に存在しており、それを取捨選択するのは個人の価値判断に依存している。ネット上の情報はクズで、権威あるメディアの情報が優れているとも言えない。まことにフレキシブルは社会となった。
この流れを止めることは誰にもできない。無理にそうすれば、中国のように、北朝鮮のようにするしかないだろう。しかし、その結果受信者に届けられる情報は、「良質」なものと言えるのか。否である。
かつて、情報は発信者に依存していたが、現代社会では、受信者に依存していると言えるだろう。こういう社会は結果的に多数の人間の価値意識や見識が、社会に対するもろもろの在り方における結果となり、その時代の社会習俗に決定的な影響を及ぼすことになる。

