日本人の意識というのはなかなか精妙さがある。西洋なら善は永久に善であり悪は永久に悪であるかのごとくに言う。
平田篤胤「鬼神新論」に曰く
「まず神の御心というのは、たいへんたいへん計りがたく霊妙なものであって、基本的には、善神は人に福を与え、たとえ人が不敬な行いをした場合でも罰したりはなさらないのだが、そのような善神でも、時によっては、突然、罰をお与えになることもあり、また不敬なことをせず、粗略な振る舞いをしたわけではないのに荒びなさることもある。また、悪神といえども、その御心が和んでいらっしゃる時には福をお与えなさることがまったくないとは言いきれない。」
悪神にも敬語を使うところは、なんと言おうか、日本人らしいと感じるのである。
(写真 : 枚岡神社)

