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仮想通貨が生み出す新世紀の世界観

平成29年12月24日 文明論
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八百万の神々と仮想通貨

仮想通貨における主要な技術だと言われるブロックチェーン技術は私が考えている、また幾多の先人達が語る神道と日本文明の在り方に酷似している。

仮想通貨、ビットコインという言葉を聞いたことがある人は多いと思う。多くは「怪しい」と感じるに違いない。

この技術を開発した人は、サトシ ナカモトと言う日本人名だ。しかしこの人物が誰なのか未だ明らかではない。

しかし偶然と言うべきか、サトシナカモトが日本人でないとしても、発明者の名前が日本人名(ペンネーム?)であるのは象徴的なことである。

彼が発明した技術はブロックチェーン技術と言われ、これまでのデータの取り扱い方を革命的に変化させたのだと言う。この考え方に基づいてビットコインが開発された。

分かりやすく言うと、私たちが日々クレジットカードを使って決済しているが、この手続きには、VISAとかMASTERなどの第三者機関が必ず媒介となる。

VISAやMASTERには世界中の決済に関わるデータが集積されそこで一括処理されることになる。

言わば中央集権的に一箇所に決済に関わるデータが集中的に集められコントロールされる仕組み。

一方ブロックチェーン技術というのは、個々の取引データにどのような取引が発生したかを記録し、それが次の取引にも紐付けされるというもの。

一つ一つが個々に自立しつつ鎖のようにその一つ一つが繋がって行く構造。そういう仕組みを持った通貨がビットコインに代表される仮想通貨の仕組みであるという。

これまでの技術だと、中央センターのような場所にハッキングしてデータを改ざんするとそのデータは実データとして見なされる。

データの改ざんが可能ということだ。一度改ざんされると改ざんを見つけることが困難である。

ところがブロックチェーン上でデータ改ざんすると、紐付けられた次のデータにも影響が起きるため、改ざんがすぐにバレてしまうという。

ブロックチェーン技術上ではデータ改ざんは事実上不可能であるといわれている。

この技術にはヒエラルキ構造の頂点に立つメインセンターが存在せず、個々が自立しつつ相互に繋がる構造を有する。

ある通貨で取引を行うと、それ自体が個別に取引情報を所有することになり、それが次の関連取引と紐付けされていくということ。

これは、日本の神道の在り方、八百万の神々の織りなす世界観を想起させる。

日本古来の思想、万物に神々が宿るということは、一つ一つが神であり世界の中心であるということである。

一つ一つがおのおの個別の役割を担いつつ全体が相互につながる世界観。これこそが日本文明の核となる思想そのものだと私は考える。

不思議なことに世界の最先端の技術が、日本の文明観に酷似しているというのは興味深い。

仮想通貨は平成30年(2018年)を発端として世界の経済観念、経済的価値観や個人のライフスタイルや労働に関する価値意識を激変させて行くだろう。

これまで通貨は国家や特定の経済圏の中で管理されてきた。このような法定通貨は、国家の経済的安全保障を確立する上で欠くことのできないものだ。それが消えることは当面ありえない。

しかし、特定の地域や国家や民族の政治的、経済的、地政学的リスクに影響されることのない仮想通貨は「金=ゴールド」に変わる新しい基軸通貨(金融主体)になる可能性が極めて高い。

米ドルを基軸通貨とする今の世界経済の金融構造は、仮想通貨にその地位を奪われることになるかもしれない。

資本主義の成立以降、金=ゴールドを信用の主体として成り立ってきた貨幣、通貨の世界は、金から情報共有という新たな「信用」に取って代わることになる。

銀行やさまざまな金融サービスも極端に簡素化され、これまでのような主要な地位をなくして行く可能性が高い。

これはまさに資本主義の終焉を意味している。

海外送金や振込などの業務からクレジット決済に関わるサービス。及び銀行などからの融資の審査業務なども不要になる可能性があるからである。

これまでの法定通貨は、国家の安全保障を担保するための戦略手段としての役割が主体になって行くだろう。

通貨、貨幣という概念は様変わりしを起こし、同時に人間の社会生活における様々な価値意識にも大きな影響を及ぼす。

労働に関する価値観。経済運営効率にかかる様々な方法論及び経済活動の在り方まで。

全てが新しい価値観に変貌して行く。

そしてその考え方は、日本文明が古来から有していた価値観に極めて親和性が高いものである。

資産というものがデータ上で全ての人々に紐付けされるということは、資産が共有化されるという側面を持つことになる。

これまでのように大きな資産が特定の場所で無駄に浪費されるというデメリットは減るだろう。

資産、お金というものが今までとは比べられない程度のレベルにまで、「有効的」に活用されやすい状況が生まれるだろう。

どこに金が無駄に投下され、どこに必要な資金が行き渡っていないかが一目でわかるようになるからである。

それは社会構造を一変させるものになる。

ビットコイン、あるいは現行の仮想通貨それ自体が、このような次代の変化の主役になるかどうかは未だ未定である。

しかし、その核となる技術や思想は確実に時代を大きく変貌させ新しい世紀の世界観を形成する主要なツールの一つになって行くと思われる。

私も仮想通貨なんて「怪しい」と思っていた。しかし調べてみるとすごい世界がそこにあることが理解できた。初めはなんでも怪しいものだ。

インターネットもそうだった。頑固な人は今でもインターネットは怪しいと思っているだろう。

しかし、現代は人類史上経験がないほどに激しく変動しており、激動を超えて、世界観や文明観、人間生活の価値観の大きなシフトが起こっている時代である。

「怪しい」と思う前に見ておく必要があると思う。

写真;湯島 妻恋神社

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