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稲荷の狐

平成30年3月8日 神社巡り
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稲荷の狐

東京の王子の狐の行列というのは古くからの伝承で、大晦日の夜、榎の下に集まった狐は、ここで衣装を整えて、王子稲荷に参詣する。

その時の狐の「狐火」の量で新年の豊凶を占ったのだという。下記リンクでは江戸時代の広重作「江戸名所百景」の王子の狐の作品を紹介している。版画の販売サイトのようだが、詳しく解説している。

https://www.adachi-hanga.com/ukiyo-e/items/hiroshige186/

今、王子の狐の行列のイベントが外国人観光客で溢れかえっているのだという。この行事自体は1993年(平成5年)にはじめられた新しい行事で、そもそも観光客誘致の目的ではなく、地域の交流会的な目的で始めたに過ぎないものが有名なイベントになってしまった。

軽い気持ちで始めたらしいが、あまりにも知れ渡り、地域の人の重荷が大きくなりすぎて、「もう止めようか」という話がでるほどだという。

外国人観光客で、日本国内で最も訪問数が多い施設は、伏見稲荷神社である。どうやら西洋では、狐は聖なるイメージがあるらしく、親近感があるようだ。

ベビーメタルという日本のバンドが海外で人気だが、ここにも「お狐様」というキャラクターが重要なシンボルとして登場している。

東京は稲荷が多い。江戸以前から存在する古いお社もあるが、江戸時代にブームが起こって、江戸中に稲荷の社が溢れかえるほど建立されたらしく、神田あたりには何十もの小さなお社が今でも残っている。

「男はつらいよ」という映画を見ていると、寅さんが世話になっている「とらや」の裏庭には、お社がある。昔は自宅の庭にもお社があった。とらやは葛飾だが、あれが稲荷かどうかは分からないが、寅さんが裏庭に隣接している、たこ社長の印刷会社の連中と喧嘩するシーンで、あの祠がいつも気になっている。

王子の話に戻る。平成に入ってから、新しく始められた王子の狐の行列イベントが古来からの行事であるかのように、盛況になったことは地域振興の一つのヒントにもなるだろう。その土地の過去を見つめ、掘り下げ、それを再び今の感性で再興する。こういうことが重要である。

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