「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。」
これは徳川家康の遺訓として有名な言葉の出だしだが、この言葉は後世の創作のようだ。
しかし、徳川家康の生前の様々な言動からまとめられた言葉のようである。
世に成功という言葉がある。誰でもそのようなことに憧れ、それを目指そうとするものだ。
しかし、世に成功者と言われる人は、要するにそれだけのものを背負っている人のことでもある。何か大きな荷物を背負っている。あるいは背負わされている。
背負えない者はそれなりの人生だろう。別にそれも悪くはない。
能力があって何か上手くいっても、背負うことを拒否すればいずれ長続きすることはない。
しかし能力だけでやっていける世界もあるのかもしれない。
とはいえ、背負えるだけの器量が必要ということだ。
背負わされているものには二種類ある。
その重荷に押しつぶされてしまう者。
背負わされた重荷の中にある「思い」のようなものに応えながら生きる者。
どのみち「背負う」ということは楽なことじゃない。
そういうことなんだと、この年になって今頃気づいたのである。
見た目だけではなかなか分からない。

