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「仏は常にいませども、現ならぬぞあわれなる、人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見えたもう。」

平成31年4月22日 文化・文芸的
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川端康成の「反橋」という作品の冒頭に出てくる梁塵秘抄の選歌。

仏を神としても神々としてもいいだろう。いるに違いないが、それをしかと見つけることができない。

しかし、思い焦がれて、いつしか夜が明けてゆくと、うつろなおももちの中で、ほのかに夢見ごごちにそれを見るような思いであるのだという。

平安時代の末期1100年代前半以前の歌である。

これほど味わい深い心境をくみとることのできる感性が、千年ほど昔の日本人が感じていたことを思えば、近現代のああでもない、こうでもないと、上っ面で自己主張していることに比すれば、相当にレベルの高い話であろうことは疑いもない。

人はいずれ死ぬのである。そして人生は短い。

現代人の価値観に対する、薄っぺらい、自負心や奢りというものは、捨て去っても何ら問題はないのではないかとおもいつつ。

(写真:後白河法皇)

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