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    Home»日本文明・神社・神道

    ヤクザ者が食えないから犯罪は凶悪化する – 江戸のお目こぼし文化を再考する

    令和元年6月30日 日本文明・神社・神道
    清水次郎長(山本長五郎)
    清水次郎長(山本長五郎)
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    「なぜヤクザを辞めたんですか」
    「もうやってられないと思った」

    これは最近の話。

    私は何でも自分の国の歴史を基準として社会の規範や価値観は整備されるべきであるという考え方を持っている。

    ヤクザの歴史を紐解くと、任侠というのは室町時代、博徒というのは平安時代からあるようだ。江戸時代には、非人という集団に属していたのかもしれない。非人頭は車善七という名前で代々受け継がれてその取りまとめの役割があったようだ。

    「男はつらいよ」の主人公車寅次郎という名前はここからとったのだろう。

    差別は受けていただろうが、それでも一応社会の一員として認められた存在ではあるが、もちろん行き過ぎた行為があれば締め付けも厳しかったものと思われる。

    そういうヤクザにも、道があって、ヤクザ者は素人衆には手を出さない、という掟があり、それが最低限、人間としての誇りであり、任侠道の決まり事の一つであったろう。そんな人々にも道があったということだ。

    江戸時代ではその掟と引き換えに存在が認められ、いざ犯罪が発生した場合は幕府に協力するという一つのルールがあった。犯罪者を取りまとめているから、彼等は犯罪者のことは警察(当時は奉行所)よりも彼等の情報には詳しい。誰がどこにいるのか、どこへ逃げたか、即座に分かる。こういう役割分担は、比較的近年まであったように思う。

    そんなヤクザの掟がなくなったのは、戦後の欧米型の警察法整備にあるのだろうが、これはその歴史について研究の必要があるだろう。

    法律が常に社会を良い方向へ導くとは限らない。所詮人間のその時、その時の都合で作られるものだ。官僚もその意味で時の支配者であるし政治家もそうだろう。彼等の都合とか、さらに言えば、彼等を支配する人々の都合もある。

    北朝鮮にだって法律はあるということである。

    例えば、現代日本においては、米国政府が最上だろう。だから日本の官僚も法の番人も彼等を模範とする傾向がある。最近の裁判員制度とかもそうだろう。誰が取り入れたか知らないが、いつの間にかそういうものが米国からもたらされる。あまり日本人の感性に向いてないとも思うが、庶民が人を裁くというのがどんなものか見ていく必要があるだろう。

    《日本の法制度は遅れているから米国や欧米に見習ってこれを改められねばならない。》

    このスローガンは「GHQ製」だろうが、今だにこれが王道なのだろうか。

    しかし、「進んだ社会」の欧米の治安はそんなに日本よりも良いのだろうか。

    とても彼等を模範とすることはできないというのが実際のところではないか。欧米では同様の組織は徹底的に闇に紛れて凶悪化しているという。

    このままでは、日本のヤクザや犯罪集団もやがて欧米のように徹底的に闇に紛れて凶悪化の道を辿るだろう。

    以前、テレビ番組で、元ヤクザが運営する、ヤクザを辞めた人達の厚生施設の特集をやっていた。そこである元ヤクザにインタビューするシーンがあった。

    「なぜヤクザを辞めたんですか」

    「もうやってられないと思った。昔はヤクザは素人には手を出さないのが流儀だと言っていたのに、最近では振り込め詐欺をやれだの、素人に手を出すようになった。もう我慢できなくなった」

    そのように言っていた。

    振り込め詐欺が横行したのは、暴対法などの締め付けで資金源が枯渇したというのも重要なファクターのひとつには違いない。

    彼らを取り締まることは必要だが、彼等の存在意義までなくしてしまうと行き場がなくなる。行き場がなくなったからと言って、そういう人々がこの世から消えることは絶対にない。

    彼等は社会から疎外されて、闇に紛れて、益々反社会的に先鋭化していくだけだろう。社会を敵視するようになる。これでは法律が逆効果だ。法律で人間を外側から徹底的に締め付けたところで人間の本性までは変えられない。

    現代においては、ヤクザとか暴力団というのは反社会的組織であると同時に被差別集団となってしまっている。

    しかし、こういうことを政治家が少しでも口にすると、メディアが狂ったように叫び出し、ネットでも叩かれまくって沈められるのが現代。

    法を作ったものはその責を問われず、裁かれることもない。とは言え、もし法を作ったものが裁かれるようなことがあれば、社会の規範は崩壊するかもしれない。これは社会の盲点だ。あるいは人間という生き物の限界ということかもしれない。

    ———————
    投稿に対するコメント:

    ちょうど嫁とその話をしてたところでした。大きな社会では必ず一定数「はみ出し者」というのが出てくる。世間一般の道徳や常識に馴染めず弾き出される人達。商才の有る者は自力で「居場所」を作り出すことができるけれどそうでないものは何処に行けばいいのか。その受け皿として、いわゆる裏社会というものが機能していたという気がします。裏社会の秩序に組み込まれ、役割を与えられる事で表の社会とも繋がり、「こんな自分でも何かの役に立つ」という生き甲斐を持つことができた。はみ出し者を管理する事ができるというメリットも、毛利さんのおっしゃる通り。「悪人は息をすることも許さない」という勧善懲悪社会がこの先どうなっていくのか。

    全くその通りです。逆に怖いですね。善悪二元論で法整備して、あるいは結局イスラム教徒を力で押さえ込もうとした結果、そのイスラム教徒によってテロが起こり、移民難民で欧州が大混乱に陥るというのを見ているともういい加減彼らを模範とするのはやめてくれないかと思う。もちろん良い面もあるだろうからそれは受け入れるとしても。もっと自らの文化や歴史に立ち戻って社会のあり方というものを考えなくてはいけないところに来ているのではないかと思いますね。

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