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    Home»政治・国際関係・経済

    そもそも国家としての自発性のないウクライナという国の成り立ちと現状

    令和4年10月2日 政治・国際関係・経済
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    ウクライナという国は、ソ連時代に成立した国家で、ウクライナ人である当時のソ連の指導者フルシチョフによって、かなり「適当に」国境線の線引きが行われて国家として成立した。

    本当かどうかは知らないが、彼が国境線の線引きをする時、酒を飲みながら、あるいは酔っ払いながら行ったという話もある。ソ連時代にはウクライナ人の指導者が多く、スターリンに次いで長期に政権のトップにいたブレジネフもウクライナ人である。

    従って、ウクライナ人がソ連時代にソ連(=ロシア)からひどい扱いを受けた。という論理は実際はおかしな話であるが、ソ連時代に、数百万人の餓死者を出したとされる「ホロドモール」を行ったのは、スターリンであって、彼はロシア人ではなく、グルジア人であった。

    我々日本人も誤解しているが、ソ連=ロシアではない。

    ウクライナという国家はそもそも、我々日本人が普通に考えるような、日本と同じような(日本のような歴史を持った国家などそもそもユーラシア大陸には存在しないが)独立した歴史を持った、自立的なあるいは自発的な国家ではないということを知る必要がある。

    エマニュエル・トッドが、2014年に出版した書籍『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』の中で、当時のウクライナの情勢について以下のような話をしている。

    —–

    「ウクライナは、二つにあるいは三つに分かれている。崩壊途上にあるシステムなのだね。現実には、ウクライナは一度として、正常に機能するナショナルな塊として存在したことがない。見せかけの国家であり、破綻してしまっている。

    ウクライナの国家としての無能さの基本的な証拠、それはこれまで明確に強く述べられたことがないのだが、西ウクライナのリーダーたちが演じてきた役割、周縁的な役割である。人びとはしばしばそのことに憤慨し、彼らの議員、彼らの大臣たちの数を数えるけれど、西ウクライナの人々は全体として僅かなものしか代表していない。

    したがって、印象的なのは、中部ウクライナ人、すなはち、ウクライナ語を話し、あまりロシア人が好きではなく、もともとギリシャ正教であるけれども、極右には誘惑されていない人びとが行動しないことだ。

    西ウクライナの擡頭は、多数派を占める中部ウクライナがどれほどバラバラになっていて、組織を組む能力がなく、つまり前国家的状態にあるかを示している。

    ウクライナの極右と東部ウクライナの親露派の間で起こっている衝突が明白にするのは、国の歴史的不在だ。西ウクライナの人びとはヨーロッパに加入したがっている。彼らにとってはまったくノーマルなことだ。ナチスドイツとの協力の伝統を持っている極右勢力が、いったいどうしてドイツのコントロール下に入ったヨーロッパに加入したがらないわけがあろうか。」 

    (以上『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』より

    —–

    最新の彼の著作中では、この西ウクライナは、将来的にポーランドに併合するかもしれない動きが見られる、と語っている。

    ウクライナがこのような国家であるという知識を十分に理解した上で、今起こっていることを見ていく必要があるし、西側の極めて一方的で自己中心的な報道には充分に注意して接する必要があるだろう。

    ヨーロッパの報道の内容について、ヨーロッパ人はそれが実際に的を得た内容であるかどうかは、まともな人間なら肌感覚で分かるだろう。しかし、日本人には、当該地域の感覚は全くない以上、欧米の意図的、誘導的な報道をそのまま鵜呑みにするのは、最終的に自国の利益を損する可能性もある。

    欧米のメインストリームの報道機関を征する一部の支配層に対する反発は、米国でも起こっているし、フランスでもドイツでもイタリアでも起こっていることを忘れてはならない。

    メインストリームはこれを「極右」の擡頭と叫んでいるが、これらの勢力は実際には極右でも何でもなく、国民国家を重視すべきであり、米国、あるいはその背後にあるグローバリズム勢力に対する反発勢力である。

    欧州のメインストリームメディアは、安倍晋三氏のことですら「極右」と呼んだが、それがこの言葉使いの真相である。

    「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 (文春新書)

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