幕末維新において最大の影響力を誇ったのは言うまでもなく水戸藩である。水戸藩がなければ明治はないと言っても過言ではないだろう。勤王思想の中核の大半は水戸藩において確立された。吉田松陰も例外ではない。
しかし、水戸藩の勢力は、幕末以降内紛にさらされ内ゲバが横行し、自壊した。明治時代まで彼らの勢力はほとんど残らなかった。終局、天狗党の乱において、水戸斉昭公子息慶喜自らそれを見放すにいたり壊滅し去った。
一方これに似た勢力がもう一つある。
水戸藩ほどの重厚さはないが、土佐藩も土佐勤王党らによる内ゲバで自ら勢力を弱めた側面が大きい。吉田東洋の暗殺から天誅組の変にいたり、自らその勢力の多くを失った。
明治から今日にいたるまで、この悲劇的影響はこれらの地域に延々と残存しているように見える。
理のみに走るなかれ。
それからもう一つ重要なことがある。
女性の扱いには十二分に気を配ることが肝要だ。
女性の扱い方を誤ると国も組織も滅びる。
これは案外見落とされるファクターだと言える。
写真:天狗党の乱 『「武田耕雲斎筑波山之図」『近世史略』のうち 歌川国輝筆 明治24年9月』

