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べたな日本のドラマが健在だということから日本人の本質的な気質を痛感する

令和6年9月28日 文化・文芸的
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職場の親しい同僚のために、自分の地位や金の問題を度外視して真実を貫く的な「浪花節」のストーリーは、べたでダサイと感じていた。

しかし、ある程度年をとってくるとだんだんと分かってくる。

この「日本的」な「浪花節」の「ダサイ」ドラマ展開が世界の中でどれほど特異なものかと。

若いころはその「特異性」が世界の基準より「低い」「ダサイ」ものだと感じそれを罵倒したものだ。

欧米的な、全ての感情を廃した冷徹な判断力からくるリアリスティックな行動哲学こそが、人間の、あるいは国際社会の中で生きる上で必須の要件だと。世界は徹底的に弱肉強食なのに日本のドラマはヌルヌルのお花畑でどうしようもない。
確かにそういう側面はあるだろう。

しかし、世界と日本を見比べていくうちに、自分を捨てて自分が生きる社会に身を捧げることを美しいものと信じる「浪花節」的なストーリーがまかり通る社会それ自体の希少性と唯一性に気づいた。

心が若い、幼い人間にはこの価値観がどれほど優れたものかを理解するのは非常に難しいかもしれない。若いうちは閉塞的で自己主張のしずらい閉鎖的な社会だといらだつだろう。

自分もある程度年齢や人生のさまざまな厳しい試練を経なければ理解できなかった。

自己主張というと恰好良いが、要するに自己の欲望を勝手に増幅させて気持ち良い、というだけのことでしかない。
「それが他人にとって何なんだ」ということに気づけば幸いだ。

他人や社会全体のバランスの中で自分のあり方を模索するなどという発想は、世界的な基準で見ると「聖人」レベルの人間の行動哲学であるらしい。

日本の特殊性ということを日本人の大半は理解できていないと思うが、このようなことがリアルな社会の在り方として成立しているということ自体が、他の世界の人々にとって「あり得ない」ことだと感じるのは当の日本人ではなく外国人なのかもしれない。

石平という中国出身の日本人の評論家がいるが、彼は中国にいた頃、超反日教育を受けていたが、日本に来て実際の社会を見ていくうちに、自分が中国で学んだ中華思想の理想的な形が日本で実現していると感じた。彼はそれ以降、完全に日本文化に傾倒して帰化の道を選んだという。

日本人は欧米人や中国人が所詮彼らの頭の中だけでごちゃごちゃ語っている理想の社会(屁理屈)の形を聞くと、大真面目に受け止めてそれを現実化してしまうようなところがあると私は思う。

彼ら思想家からしたら脅威でしかないだろう。

海で囲まれた隔絶社会の中ではあるが、世界的に見て、唯一というものをこの社会に見ることができるのはある程度海外の実情を目で見てきたものにしか分からないかもしれない。

日本にしかいたことのない人にはそれが理解できない。その貴重性と異常に突出した特性を自覚できない。

海外の実際を見て、学んだ日本人こそ奮起する必要があると私は思う。

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