さまざまな意見を聞いているといくつかの状況認識が可能だ。
1中共政府が台湾に侵攻する可能性は低い。
理由1:仮に侵攻を開始したら、膨大な軍事費が必要になりごく短期間で財政破綻する。現代戦争はコストが凄まじいのだと。
理由2:一人っ子政策で子供の数が少ない。長男が何十万人も死んだら政府への反発で暴動が起きて政権維持も危うくなる
理由3:もともと孫氏の兵法の国で戦わずして勝つのを基本路線としており、台湾に関しても軍事的にではなく政治的、経済的に実質的な主導権を確保すればそれで良い。
これらの説は中国人と知り合いを持つ日本人が彼らから聞いた話として語られることが多い。彼らの気質からして普段個人的な語らいの場ではあまり強いことは言わない(むしろ非常に控えめ)傾向があり、多少差し引いてみる必要があるが間違いとも言えないだろう。
理由1に関しては信憑性があるがあの国の財政破綻とは一体何なのかという疑問は残る。しかし人を介さない安価な戦術で長期間臨めば厭戦気分から降伏を導き出すという手法もあるだろう。現在、中共ではロボット、ドローンなどの技術が非常に優れている。
理由2に関しては航空攻撃、ミサイル攻撃、ドローン攻撃が主体になると思うが、占領するには必ず人間を上陸させなくてはならない。その際の被害は恐らく膨大なものになる可能性が高い。
理由3に関しては、既にある程度そういう状況になっている。だからそもそも軍事侵攻などしないだろう、という説。
2数年以内に中共政府は台湾に侵攻する確率が高まっている
理由1:習近平が人民解放軍に「2027年までに台湾侵攻可能な体制」を整えるよう明確な指示を出している
理由2:中国の近年の軍拡(揚陸艦・戦闘機・ミサイル)が台湾への「本格侵攻」準備であると米国情報機関が指摘
理由3:米国の有力シンクタンクCSISは2026年を想定した台湾侵攻のシミュレーションを行った
上記以外で米国の高官が以下のような発言をしている。
ピート・ヘグセス(Pete Hegseth)米国防長官:「中国の台湾侵攻が“差し迫っている(imminent)”」と明言(2025年5月末、シンガポールでの安全保障会議やメディア報道で)
パパロ米インド太平洋軍司令官:「第一列島線での米軍の優位性は揺らいでいる。2026年にも中国が軍事行動を起こす可能性がある。」
J・D・ヴァンス米国副大統領:「米国は無意味な戦争に関与すべきでない」(台湾有事への慎重論を呈した)
中国側と米国側で発言が異なるが、するしないを断定する根拠は実際にはないと考えた方がよい。
しかし、軍事侵攻が発生すれば日本への巨大な脅威となることは明らか。
シーレーン問題(日本への海上交通路の遮断)中東からの石油輸入に重大な障害
尖閣・沖縄への便乗的同時並行的な侵攻の可能性
米国が参戦した場合、米軍の地域最大の軍事的拠点である日本が攻撃される可能性
などと言われているが、これ以外にも間接的直接的な影響が数多くあるものと思われる。
さらに言えば、
台湾という世界最大の親日国の一つを失うことになる。
尖閣・沖縄や各諸島への侵攻、及び日本国内への爆撃などがあればこれは無条件に日本参戦ということになる。
また、中共政府の維持が危うい状態になった際には、いちかばちかで国内の不満を外に逸らせる目的で軍事侵攻する可能性に関する指摘は以前から言われている。
可能性としてはこれもあるだろう。ここ数年の経済的な疲弊。若者の失業率の異常な増加は政権への不満に直結する。現時点でもこのあたり実際どうなっているのかは不明だが調査の必要があるだろう。

