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「禁秘抄講義」を読む(12) 平等論から役割論へ 

令和元年7月7日 日本文明・神社・神道
「禁秘抄講義」を読む(12) 平等論から役割論へ 
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人には生まれながらに役割がある。天皇には天皇の御役割があり、我々にもそれぞれ与えられた役割がある。役割のない者はいない。

そしてその役割には、それぞれ神々がこれを司どり、関わる人々を見守り、守護する。

人がおのおのの「世界」に関わる時には、そこには神々がいるのであるから、敬意を以て接する。

平等などという意味不明な、人間の魂の在り方にそぐわない、あるいは心を混乱させるものに比べてはるかに納得のいくものだ。

「役割」を「世界」という言葉に変えれば、それぞれの文明圏、価値観を共有する世界という意味にも通じるだろう。

「ワンワールド」などという暴力的な価値意識に代わる新しい文明の価値体系の根幹にこれを据えなければならない。

「平等」と「ワンワールド」は同意、同語源である。

「神のもとにおける平等」を、「支配者のもとにおける平等」と言い表した、あるいは重ねたものだと言える。

さて、「禁秘抄講義」本文より

宝劔神璽(3-3)

天皇出御の時、内侍(掌侍として内侍司にある六人の女官の総称)が宝劔神璽を奉持するが、奉安されているものを取り上げるのは、内侍の上役である典侍が行い、内侍に手渡すのが作法である。

しかし、譲位の時だけは、内侍が直接取り上げる。これは典侍は、先帝とともに宮殿を出るので、残る内侍が、劔璽を新帝にお渡しする時、直接取り上げて、近衛の次将に手渡すのである。これを送内侍という。

この故に、僧の女は無論、上臈(二三位典侍)内侍など以外の人は、夜の御殿に入ることはできない。朝餉(あさがれい―清涼殿の中、天皇が朝食を摂る部屋)に劔璽を置くことがあるが、矢張この場合にも、近づくことはできない。

宝劔神璽を奉持するに際し、服喪中の者、月経中の内侍は、これを奉持することはできない。まして内侍、近衛の者以外の役人がこれを奉持することはできない。

神代の時代より、天照大御神が我を見る如くせよと、仰せのことを敬うべきである。

筥(箱)の中の鏡がほんの少し動くこともないようこれを決して傾けるようなことがあってはならない。

大江匡房の伝えるところでは、宝劔神璽は、不浄の人は触れてはならず、大嘗祭など、移動(渡御)の折には、内侍がこれを守護し、また夜の御殿の燈火は昼夜に関わらず消してはならない。これは劔璽のためにそうするのである。

大嘗祭の際には、宝劔神璽を廻立殿まで渡御する。この時、廻立殿(かいりゅうでん)において内侍がこれを守護するのである。このことは、後醍醐天皇の日中行事にも詳しく書かれている。

また、廻立殿とは、大嘗祭において、天皇が主基殿、悠紀殿において祭事を執り行う時、それぞれの御殿に入る前に沐浴して装束を変える場所である。

(写真:廻立殿 御大礼記念写真帖より)
廻立殿は、大嘗宮の最奥で、主基殿、悠紀殿の中央後方部にある。

禁秘抄講義

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