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特攻は「外道」か「武士道」か

令和5年1月12日 日本文明・神社・神道
鍋島秘書 葉隠論語抄 。葉隠の「いちょう本」、1939年大木陽堂刊
鍋島秘書 葉隠論語抄 。葉隠の「いちょう本」、1939年大木陽堂刊 写真:wiki
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私には、ある意味、特攻は幕末まであった武士の「切腹」と同じことのように思える。特攻は志願がほとんどであったが、切腹は必ずしも「志願」というわけでもない。主君の命令で行われることも多かった。

秀吉の備中高松城攻めの最中、本能寺の変があり、城主の清水宗治の切腹を条件に講和して有名な「中国大返し」が始まるが、武士の切腹は鎌倉時代からあるものだ。

切腹という行為は「お家」を守るために武士が進んで行った。日本の侍は「恥」をさらすくらいなら腹を切るのは平気であった。

当時西洋から来た人々は、日本の武士が些細なことで腹を切って死ぬのを見て理解できず、また非常に恐れたという。現代人の私にも切腹の心理を理解できないが、それに比べれば特攻の方がはるかに分かりやすい。

自分は特攻を認めるわけではないが、当時の日本人の価値意識も理解せずに、ただ自分が「死ぬのは嫌だ」「国のために命を犠牲にさせられるのは許せない」と考えてこれを批判、罵倒する前にもっと日本人として正しい歴史観と当時の日本人の価値観や、先人の生き方に対して尊敬の念をもつべきだと思う。

現代の日本人の「死」や「戦争」あるいは「死生観」に関する価値意識は非常に稚拙で幼稚で自己中心的あるいは自意識過剰な傾向が強いと私は常々思う。他人から見て、何ら尊敬の念を抱くことができないような価値意識しか持ち合わせていないように見える。

人間としての「中身」が希薄で、自分の欲望や「自我」あるいは「自己」が主張する範囲内でしか物事を考える力がないからだろうか。

もちろん自分を例外とするつもりはない。現代の日本人の大半はそういう面では、先人に比して相当に劣化しているのではないか。

日本の武士の歴史を見ていくと、特攻はある意味、最後の「武士道」を体現したものだったように思える。

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