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    米国の失策 日本を徹底的に叩いたのは米国自身の国運までを縮めた

    平成30年9月18日 世界史
    フランクリン・D・ルーズベルト
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    第二次世界大戦において米国が参戦したのは、英国を助けたいという理由以外、際立った起因はないように思える。日本との開戦は、そのための出汁にされただけであり、日本にとっては、いわばとばっちりに過ぎないのだとも言える。

    日本を徹底的に叩きのめして、アジアにおける日本の権益を一つ残らず奪い去った米国の政策は、明らかに米国自身のアジア政策の失敗を意味している。そのことを少しみていく。

    それは、大きく見れば、結果的に米国自身の国運を縮めるものですらあった。

    米国は戦前から、中国における利権を獲得するため、国民党に肩入れし、日本を牽制していた。またそれ以前においては、日露戦時における日本への戦費調達に協力し、戦後、満州における利権を得ようと画策したことは前回の文章で記載した。

    第二次大戦による日本敗北の結果、満州、朝鮮半島における影響力が奪い去られたことで、米国は満州における利権を得ることに最終的に失敗したのみならず、中国の共産化を促進させ、結果的に戦後の朝鮮戦争を誘発させるに至った。

    中国が共産化していなければ、東南アジアにおける共産化も鈍化したに違いない。

    米国は最終的に、満州の利権と中国における影響力を得ることに失敗したばかりでなく、不要な戦争(朝鮮戦争)までする羽目に陥った。

    さらに、ベトナムに共産勢力が入らなければベトナム戦争もまた起こらなかっただろう。ベトナムの共産化は中国の共産化に密接であることは言うまでもない。

    ベトナム戦争によって、米国は明らかに自らの国運をすり減らした。これ以降、米国の国運は下り坂へ向かうことになる。ベトナム戦争がなければアメリカ合衆国としての国運は現実のものよりは息の長いのもになっていただろう。

    そして、ベトナムのみならず、カンボジアの共産化による、目を覆うばかりの惨劇も起こらなかったかもしれない。

    戦後、日本は復興して大いに栄えたが、アジア全般として見た場合、日本のアジアにおける影響力の喪失によって、結果的に、アジア圏としてみた場合の世界におけるアジアの立ち位置はワンランク低いものになったことは確実である。

    満州国が存続していれば、米国や欧州の自由主義経済圏は早い段階で、アジアにおける経済的発展による利益を享受できたかもしれない。

    朝鮮半島の分断はほぼ確実に免れ、近い将来、名目的にであれ、独立し満州地域と合わせてアジア圏の中心地域の一角として繁栄した可能性もある。

    一方、中国においても、満州国が防共の障壁となれば、共産化は免れたかもしれない。

    国民党は米国からの支援を得ていたが、日本とも共闘する方向に舵を切りなおせば、共産軍はそれほど脅威にはならなかっただろう。

    すると、中国もまた満州、朝鮮半島地域と共に、早い段階で自由主義世界の一員として発展した可能性がある。

    台湾に敗残の国民党がなだれ込み、多くの台湾人が犠牲になるような事件もまた起こらなかったことは言うまでもない。

    こうして見ると、米国における当時のアジア政策は、単に日本に勝利したというだけで、それ以外に特筆すべき成果はほとんどないのである。

    英国を救わんがために、第二次世界大戦への参戦の口実として、日本を開戦へと誘発させたルーズベルト政権及びその後の米国政権のアジア政策は結果的に「敗北」したに等しい。そもそもアジアをどうするかという政策自体希薄だったのかもしれないが。

    100年後、米国史を彼ら自らが振り返ってみた時、日本との開戦までは良かったものの、その後、日本のアジアにおける影響力をことごとく奪い去った自らの政策、戦争方針は間違いであったと見るようになるのではないかと私は思うにいたった。

    日本とはほどほどのところで停戦し、早い段階で日本と協調して、アジア政策を進めることができていれば、アジア史というものもまた随分変わった景色になっていたであろう。

    もちろん、そうなった場合、他の戦争が起こったかもしれないし、日本人が、奢ることなく、冷静に世界戦略を遂行できたかどうかはまた別の視点が必要になるだろう。

    日本にとってどちらが良かったかまでは誰にも分からないが、あれほど国土を徹底的に破壊され、多くの国民を亡くし、自らの文化文明を破壊されたことを考慮すれば、あれで良かったんだと喜べるものでないことだけは間違いのない事実である。

    (写真:フランクリン・D・ルーズベルト)

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