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オロチと劔を巡る伝説?朝鮮半島を巡る宿命史

平成29年9月18日 日本文明・神社・神道
熱田神宮
熱田神宮
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平安から鎌倉にかけて特に、武士の怨霊退治譚というのがある。

どこそこの地方で、なにがしの怨霊が出た。あるいは大蛇退治をしたとか。神社へ行くとそのような由緒が書いてあることがある。

当時は霊力の強い武士などがいて、刀を振り下ろすと物質界を超えて威力を出せるものがいた。

霊的に切り裂く。あるいは調伏する。

調伏された自然霊などは以降その武将の眷属のようになってその武士を守護することもある。

スサノオのヤマタノオロチ退治は、ハつの部族退治の話と言われる。

こういった、霊的な調伏と、部族退治が習合し、あるいは混同する形で伝説化して行く。

現代人が読むとお伽話のようにしか感じないが、ちゃんとした話である。

以前購入した小冊子が目に止まった。

「草薙劔と遠呂智族」(伊勢田 光彦著)

これによると、ツングース系部族にオロチ族、オロチョン族というのがいるんだという。

これらの部族は旧満州地域である内蒙古とロシア領にまたがる地域に生活しているようである。

天智天皇の頃、新羅から来た僧が草薙劔を盗み出して本国へ持ち帰ろうとしたらしい。

このことを取り上げて、これらの部族の退治譚というのが新羅にあったからではないかと。これを新羅の神宝にしようとしたのではないかと。

天智天皇の御代は、白村江で敗れるなど日本が半島における拠点を失った時期に重なる。そういう時にこのような事件が起きるのは今も昔も変わらない。

閑話休題。

もしかすると、

スサノオが朝鮮半島へ渡り、部族退治をした印として劔を手に入れた。以前にもスサノオの東征(北征)の可能性や半島への進出について書いたがそういうことであるとすると。

いつしか、退治される部族を総称して「オロチ」と呼ぶようになり、これがさらに「大蛇」などの自然神と習合してゆく。

ヤマタノオロチの退治伝説は、日本国内に限らず半島にまで及んでいたかもしれない。

日本書紀には以下の記述がある。

「蛇韓鋤之剣(おろちのからさびのつるぎ)を以ちて、頭を斬り、腹を斬る。その尾を斬った時に剣の刃が少し欠た。故に尾を裂きて看るとそこにはにひとふりの剣があった。名を草薙剣と言う。この剣は昔、素戔嗚尊の許(もと)に在ったもので、今は尾張國に在る。」

オロチを斬るとそこから草薙劔(古事記では、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ))が出る。しかし、オロチを斬った劔は、蛇韓鋤之剣(おろちのからさびのつるぎ)であると。「韓鋤(からさび)」オロチの血で錆びた劔はカラサビであるということか。これは半島を意味するのか。

あるいはその劔は以前、半島で幾多の戦いを斬り抜けた劔であったということか。

現代日本人からみれば、朝鮮半島へ行くのは「侵略」だという。

そして、申し訳ございませんでした、と。

樺太は江戸時代松前藩領であったが、いつしかロシアが進出してきた。戦後はロシア領になってしまったが、樺太を侵略してごめんなさいと、日本が言うことはない。

古代の日本人の目からみれば、朝鮮半島の南部あるいは南端は古くから日本の領地であり、奪われたと感じていただろう。

魏志倭人伝を見ても半島南端は倭なんだから。

新羅、百濟などとも争いつつ密接な関係があった。

新羅、百濟などが、高句麗や唐などの北方勢力に押され、初めは百濟を支援する目的で兵を出したが、紆余曲折あり、白村江で敗れ、領地を失う。

幕末明治期の半島情勢と同じである。この地域はずっと同じことを繰り返している。その都度日本や中国を巻き込み、巻き込まれた国家はいい思いをしない。

この時代、当初は随が半島に侵攻したが深入りし過ぎ、失敗の挙句、それが原因で随は滅びる。

過去最大の版図を誇る唐がこれを引き継ぎ、やがて日本は半島から撤退するが、日本国内では天智天皇が近江への遷都を行う。

異例のことだ。日本も存亡の危機にあった。唐からの侵略に備え、政治体制の抜本的な改革が行われた。天智天皇から天武天皇になると国号を「日本」とした。

その後、豊臣秀吉は朝鮮に侵攻したが、勝利できず撤退の挙句、これが原因で政権は滅び、疲弊した西国大名は、関ヶ原でも破れて無傷の家康が天下を取る。

一方の明はこの役で勝利するもののすぐに滅んでしまい、清が成立する。

幕末明治期は、半島情勢に絡めて、日清が争い、やがて清は滅びる。

ロシアはこの地域に絡んだ日露戦争で敗れるとやがて崩壊してしまう。

その後、韓国併合をきっかけとして、最終的に大日本帝国も滅んだ。

この地域が動くことは周辺地域や関連國にとって不吉の前兆である。古代からこういうことを繰り返してきた。

世界の情勢が変わる時、朝鮮半島は荒れる。

このような過去の事例を見て行くと、アメリカ合衆国も中華人民共和国も、今現在、まさに存亡の矢面に立たされているのかもしれぬ。

再び、閑話休題。

この劔がやがてヤマトタケルに手渡され、草薙劔と呼ばれるに至る。

古代から現代に至るまで、出雲から、主に石川から新潟のあたりにかけて金属器の工業が盛んだがこれはスサノオと関係があるという説がある。劔はそれを象徴するものかもしれない。

この「オロチョン説」が正しいかどうかは何とも言えないが、他にもいろいろ情報がありそうなのでもう少しこの本を読み深めようと思う。

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