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波上宮の祭神について

令和元年11月6日 日本文明・神社・神道
波上宮の祭神について
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琉球国一之宮。琉球八社の一。琉球八社はもともと真言宗系の寺院でそこに神社が置かれていた。しかし、江戸・明治以降の創建ではなく、かなり古い(14世紀頃)。

祭神は、伊弉冊尊、速玉男尊、事解男尊。出雲系の神々が祀られているが、違和感がある。綿津見神など海神系の神ならまだ分かるが。

そもそも日本神話に琉球が入っていないのに、日本の神々が主神として祀られているのは、神道の意に反してはいないか。

書物を見れば、このような経緯があったらしい。この話は直接波上宮を意味しないと思うが、基本的な話のコンセプトは同じである。

「日本政府は明治末年に沖縄神社の設立を意図した。沖縄側は、『中山世鑑』という沖縄最古の史書の冒頭に明記されている、アマミク・シニレクを主神にしたいと申し出たが、その希望をしりぞけた。アマミク・シニレクが日本の神典に記載されていないという理由によってである。」(『沖縄』谷川健一より)

神典とは記紀なのかそれ以外の祝詞や神道系史書などのことか分からないが、記紀に記載のない神が祀られているケースはいくらでもある。

朝鮮や台湾、満洲にも神社が建立された。朝鮮、満洲の神社には、その土地の神を祭神として祀るべきだという神官もいたが、結局日本の神のみが祀られることになったが、これは決定的な誤りである。

日本の神々を祀るのは問題ないとしても、まずその土地の神々を祀るのが、本来の神道の考え方である。これでは、西洋文明式の「一神教文化の強要」の真似事と言われても仕方がないだろう。

これは戦前期における神道に関する政策の最大の過ちである。

大日本帝国が滅んだ原因もこういうことの積み重ね(ある種の思い上がり、狭量、戦略眼の希薄さ)があると私は確信している。

この過ちを犯さなければ、今でも神社が残っていたかもしれず、また日本がこれらの地域に対する影響力を本質的(文明的視点から)に失うようなこともなかったかもしれない。

沖縄も同様である。「沖縄問題」の根底に深く根付く「琉球の神々への軽視」という問題がある。これは本土日本人もそうだが、近年の沖縄県民もどこまで考えているだろうか。

今なら、波上宮にアマミク・シニレクを祀ることは可能ではないだろうか。

首里城の炎上という悲劇もそういうことなどへの神々からの警告であろう。

(写真:波上宮 wikiより)

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