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民主主義と資本主義

平成30年12月17日 文明論
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現代社会というものを見ていると、

「お前も同じように劣化せよ。それが平等というものだ」

ということを社会に強制するようなシステムになり果てている。

大衆社会の愚もそうだが、常により低い基準に社会全体が引きずられ、それに伴う劣化現象に対して多くの人は何も文句が言えないと言う奇妙な現象。

社会全体が劣化すれば、人心もそれにつられて当然荒れてくる。

近代民主主義が起こって以降、それ自体が人とそこに生きる社会をよりよくする方法論として機能するものであったはずだが、いつのまにかその流れが逆行し始めた。

これでは、若い人が社会に希望が持てないのは当然だし、結局個人がどれだけ金を稼ぐか、自分だけはとりあえずよりましな生活レベルを求めるということでしか生きる価値を見出せなくなるのは当然である。

民主主義自体が、人間社会の価値を貶め、個人的な欲望を満たすことにのみ価値を見出すようにしむけている。結果的に利己主義を称賛している。

そして、「悪しき均一化」という、それを最大限に推し進める原動力こそが、資本の論理であって、より安い商品、より安い労働力を求めるためにはどんなことでもする、ということがあるだろう。資本という巨大な「人格」が我物顔で暴走する。

結局資本の論理というものが、そこにいる人々を豊かにするわけでも何でもないのに、あたかも、それこそが生きるために必要なことなんだ、それこそが社会の絶対必要条件なんだというような、何か常識のようになって優先されている。

私は共産主義とは対極の価値観を信じているものの、資本論とは、要するに資本主義の欠陥を深く分析したという意味では、極めて一考に値するというわけである。

資本論でいうところの資本主義の最終段階であるところの帝国主義とは、今現在の状況をみつつ、結論すれば、人格を伴わない帝国主義ということになる。

資本家でも政治家とか、なにがしかの権力者というのでもない。資本力という、人間ではないものに人がコントロールされる社会になっている。

唯物論とは言い得て妙である。マルクスの皮肉かレトリックか。

しかし、その資本論も、民主主義というもの、近代民主主義の価値観それ自体の欠陥にまでは思い至らなかったのである。

個人主義から、意識の繋がりのある主義。社会の共有主義。無意識の意識における緊密なる共有といったもの。

こういったものが重要になってくる。

こういう価値意識は、二元論的な、二分論的な西洋的、一神教的な価値意識からは生まれえない。

一神教的価値観は、人の意識を二分させ、分裂させる。本来は人をひとつの「究極の真理」へと導くための手法であったはずだが、皮肉にもそれが人間の意識を分断させるのである。

善か悪か、神か悪魔か、天国か地獄か。信じるか信じないか。一元化とは同時に二分化というこ.とだ。

人間の意識の分断が、結果的に人心を劣化させ、社会を劣化させる原動力になっている。

人の魂を一つの価値観に集約することが社会を繁栄させ、人間の意識を安定化させるのではなく、別々のものが並立して(平等ということではない)、互いに繋がり尊厳を得ることが今最も必要な価値観になっていくだろう。

それは日本文明から発信されるべきである。

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