昔から特攻は犬死にだ、という話をよく聞いた。自分も、昔は果たしてそうなのかと思ったこともあった。
様々な気持ちを持って赴いた当時の若者の真相を知ることは難しい。しかし、当時の彼らの遺書類の多くからは純粋な気持が溢れているのを感じる。
また当時の風潮や、日本人としての世界観や価値観を、現代の日本人が理解することは非常に難しくなってきている。また現代のモノサシで当時をとやかくいうのも歴史的無知が過ぎるとも思う。
現代日本人はみなそこそこ裕福な生活を得て、適当に世の中のことをやり過ごしながら自分の欲望を満たすことを主要なテーマとして生活しているように見える。せいぜい家族のことくらいは真剣に考えているのかもしれないが。
そんな我々現代日本人が、彼らの死を犬死にだという資格はあるのだろうか?
仮に彼らが犬死だとしたら、我々現代日本人はそれ以上に「犬生き」なのではないか。たかだか自分の目先の欲望のままに生きているのであるとするならば。
善悪を言うつもりはないが、そのくらいの節度はあってしかるべきではないかということは言えるように思う。

