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「縄文ブーム」の深層

令和6年6月22日 日本文明・神社・神道
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最近、ある種の人々の間で縄文がブームとなっている。何かといえば「縄文」という形になっている。日本人が自らのアイデンティティーを見出す場合に「現代人」には「縄文」が最も安心できる素材になっているように思われる。

縄文が悪いわけではないし縄文についての意識や認識や探求は今後も深められるべきだし日本人の本質に大きなファクターを与えているものだと確信する。

一方、「縄文原理主義」のような形で縄文以外のものを否定し「悪」と決めつけてこれを一切受け入れようとしないかのごとくの人々が増えているようにも思われる。

戦後、GHQのWGIPの成果があって戦前の日本を否定し、ひいては日本そのものを否定するように日本人のかなりの部分が仕向けられたが、この政策に呼応又は便乗する形でマルクス史観が導入された。

マルクス史観というのは歴史(文化文明)の否定であり、過去(歴史・文化文明)を完全に否定し粉砕した上で自らの理念を植え付けるという方向性を持ち、これはマルクス主義の製作者の最終的に意図する、人間の一元化(人間を一個の労働力としてのみ規定する)へと向かわせ、それらを「最終的な支配者」が一元管理する目標がバックエンドに横たわっているが、この思想を信奉する人々にはもちろんその自覚はない。

マルクス主義の真のマネージャーは、人々がこの思想に基づいて社会を規定していけば自動的に支配権を得る極めて巧妙な仕組みを作ったともいえる。近年、マルクス思想=グローバリズム、という本質がその姿を現した。

戦後のGHQ政策とマルクス史観に影響された人々は、共産主義や社会主義思想に失望した後、自らのアイデンティティーを失うが、その代替品を探す旅が、平成期から顕著化した。

その一つの表れが「縄文」である。縄文原理主義者の多くは、戦前の日本を素直に受け入れることができない。それをつきつめると「明治」が悪いのだと。しかしさらにつきつめると、日本史として明らかになった飛鳥以降とそれを産み出した原動力そのものも否定し、結果残された「縄文」に行き着いた。

「縄文」こそが真の日本人の姿なんだと。

しかし、よくよく考えてみると、日本人の特性について検討する中で、これが「縄文」だなどという確信的なファクターは存在しておらず、現在の日本人あるいは江戸期までの日本人の気質というものは、飛鳥以降も含め、もっと言えば現代にいたる様々なプロセスの総体であると考えるのが正しい。

あえて言えば「文字」によらない感性や記憶の部分に大きく関わるであろうというくらいのものだろうか。

これらをよく踏まえた上で戦後日本人のアイデンティティーの喪失とその回復について検証していかなければならない。

私に言わせれば「縄文至上主義」「縄文原理主義」というものもその思想の根源は「一神教起源」の「二項対立」「真理の一元化」というユダヤ・キリスト教文明(近代西洋思想)に由来していると見える。

かく言う私は「西洋思想」を完全否定するものではない。それもまた「二項対立」の論理になってしまうからであろう。日本人はそのような思考パターンを持たないから日本人であるのではないか。

縄文ブームは結構なことだが、極端な原理主義には気を付ける必要がある。

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