満州国は大日本帝国の傀儡である、または関東軍の影響下にある国家であると言われる。

アメリカはもともと大英帝国の植民地であったが、独立戦争で独立を勝ち取った。

しかし、今でもイギリスの影響は色濃い。

満州国は「悪」だと決めつけたのは当時の国際社会、というよりは西洋列強諸国、特にアメリカ合衆国であったが、満州国はアメリカ合衆国と極めて似ている。

今でこそ、他民族共生国家という印象が強いアメリカ合衆国も、戦後、ケネディが大統領になる頃まで、実質的に人種差別制度が存在していた。

満州国は、建国の理念として、五族共和(日本人・漢人・朝鮮人・満洲人・蒙古人)、王道楽土を謳ったが、実際にはロシア人なども加わって六族以上が共生する社会で、周辺地域から多くの人々が流入していた。

当時の周辺地域と比較して、治安が安定していたからだといわれている。

アメリカ合衆国と満州帝国。どちらが「進んだ」国家だったのだろう。

満州国が戦後も存在し続けたら、恐らく日本から完全に独立して、現在のアメリカ合衆国のようになっていたであろう。

私にはアメリカ合衆国と満州帝国の違いが分からない。

一方は悪の帝国と言われ、一方は自由と平等の国と言われてきた。

中華人民共和国は満州帝国を認めていないが、それは台湾を国家と認めていないことと同じである。

台湾は悪の帝国なのか。

満州帝国は関東軍の影響下にあった国家であるが、現代の日本は米軍の影響下にある国家である。

現代の日本とかつての満州帝国の立ち位置はほとんど変わらない。

では、それゆえに日本は「悪の帝国」なのか。

同じ理屈なんだが、それについて発言している人はほとんどいないだろう。

今アメリカは自国中心主義に移行しようとしている。

昭和20年8月15日をもって日本は、「アジアの盟主」であることから去り、自国の復興という名目で「自国中心主義」でやってきた。

もうこりごりだ。外国と関わることは止めにした。アジアの盟主なんてもうどうでも良い。

「ほっていてくれよ!」

これが当時の日本人の魂の有り様であった。それは今でもあまり変わらないのだが。

しかし、この政策は見事に成功し、わずか20年ほどで完全な復興を遂げた。

今のアメリカを日本がどうのこうのと言うべきでもなかろう。

彼らもまた、かつての日本と同じことをしようとしているだけのことである。

モンロー主義という、アメリカが世界の盟主になる以前は、日本の江戸時代と似たような、「外国とは関わらないでいく主義」であった。

元々そういう国なのである。元に戻っただけのことだ。

歴史とか人間の営みなどというものは、どこに視点を置くかというだけで全く意味合いが逆になる。

常識とか風潮というのは、特定の視点が暴走して出来上がったものであることが多い。

人間は洗脳されやすい性質があるのだということだ。

常識ほど「危うい」ものはない。

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