トランプが共和党の大統領候補となることが確実になった。

今回の予備選の最中、アメリカの主要なメディアのほぼ全てが、トランプを当初は相手にもせず、しかし、次第に糞みそにけなしはじめ、「不適格者」の烙印を押し続けた。

海外のメディアはどうかというと、欧州ではさらにネガティブで「こんな奴が」という雰囲気だったのではないか。そもそもああいう「品のない」タイプの人間は欧州人は生理的にも嫌いであろう。

日本のメディアは欧米追従なので、もちろん否定的。

これほどメディアが袋叩きにしたにも関わらず、ほとんどその「効果」を表さず、米国で最もリベラルな地域だとされているニューヨーク州ですら、トランプが制した。

この結果を見て、さすがに、米国の主要メディアは言葉を失ったであろう。

1月ほど以前、ロイターのネット版で、ニューヨークからの、予備選の雰囲気を伝える映像ニュースを見た。

「ここニューヨークではトランプの支持者はほとんど見当たりません」

とキャスターが語り、4~5名程のニューヨーク市民のインタビューが流れた。

「当然ですよ。」

と言わんばかりのキャスターの顔が印象的だった。それはそうだろうなと、私も感じたことを記憶している。

メディアの影響力は、相対的にかなり衰えていると考えるべきなのか。あるいはアメリカ特有の現象や原因によっているのか。今回が特有なのか。メディアへの不信感なのか。

トランプという人間は、日本で言えば、石原慎太郎、ビートたけし、有吉弘行みたいなタイプの人間なのかもしれない。彼は芸能人や文化人ではなく実業家なので多少違うけれども。

メディアは大量に彼の発言や映像を流したのだろう。聴衆は、キャスターや評論家のコメントは、ほぼ無視して、彼の言動だけを見ていた。そういうことになる。

ネットでも大量の動画がアップされ、SNSなんかでも議論が盛んだったのかもしれない。

日本なら、今で.も、メディアが袋叩きにすれば、相当程度に世論に対して影響力を与える可能性が高いように思える。欧米ではもともとメディアの影響力が日本ほどではないのか。あるいは今回は特有の現象なのか。

また、彼はそんなに「悪党」なのか。あるいは単に民衆の本音を歯にきぬきせず、言っているだけなのか。建前と本音、綺麗ごとや嘘。こういうロジックに人々はもううんざりしていることの表れなのか。

当初は中下層の白人の反乱みたいなものだった。移民の流入によって、白人の人口構成比率が減少し、白人優位の社会が崩れ去ることへの反乱。

いずれにしてもはっきりしていることは、アメリカ社会が相当疲弊しているということだ。

その責任はどこにあるのか。恐らくそれは、今の米国の主要メディアを動かしているような勢力であるのだろう。トランプとメディアとの凄まじき格闘。これもまた彼の特徴なのかもしれない。

彼が大統領になれるかどうかは、白人以外の人種民族、女性、こういった支持層をさらに取り込まないと難しそうだが、ヒラリーの不人気も追い風になってはいるようだ。

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