「春の雪」と言う作品の中で主人公の友人本多繁邦が語る言葉。
「、、、、 行為の戦争が終わってから、今、感情の戦争の時代がはじまったんだ。この見えない戦争は、鈍感な奴にはまるで感じられないし、そんなものがあることさえ信じられないだろうと思う。だが、たしかに、この戦争ははじまっており、この戦争のために特に選ばれた若者たちが、戦いはじめているに違いない。貴様はたしかにそのひとりだ。
行為の戦争と同じように、やはり若い者が、その感情の戦場で戦死してゆくのだと思う。それがおそらく、貴様を代表とする、われわれの時代の運命なんだ。 、、、、、」
この作品の時代設定は大正元年からの数年になっているが、本多繁邦が語る世界観はあたかも現代の世界情勢を語っているかのように見える。


