人間の善悪を主題としながら実はそれに絡む不条理を練り込んだ秀作。

一見、犯罪を肯定しかねない主題であると思われる。こんなことしなくても他に方法はあるだろうとも思う。が実はそういう「場所」へいつのまにか入り込んでゆく人間の不条理と宿命を練り込んでいく。

よくよく人間世界を俯瞰してみればこれは人間社会の縮図であり、人の宿命や悲劇、喜劇的有様を巧みに表現しているのだと気づく。

大した受賞歴もないのはやはり主題のダークさゆえだろうか。とはいえ深みのある作品である。なかなかここまで描いたものは少ない。

ロケ地が全面秋田県で行われておりものがなしい風景も印象的。

「それであなたはそれを守ることができたの?」

見終わった後、ストーリーについて数日考えさせられた。

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