公開時に神社チャンネルの羽賀さんが解説していたのを見て興味を抱いた。
日本神話から多くのヒントを得て作られているようだという解説だった。
自分が観た感想は、新海誠氏の「スズメの戸締り」の再解釈的な内容ではないかと感じた。プロットに共通性がある。
新海氏が純粋に日本の文化あるいは文明に焦点を当てて描いているのに対して、宮崎駿氏は、根底に日本文明というか日本神話の世界観が流れる中、現実社会における西洋文明あるいは「力の文明」のようなものにほとんど全てを奪われる中、異界に住む主人公の先祖である「大叔父」は、世界のバランスをとる仕事をしている。
全体として日本神話と旧約神話をミックスした世界観が垣間見えた。
母と義母を姿を追って異界に迷い込んだ主人公は「大叔父」と出逢い、大叔父から仕事を継いで欲しいと告げられる。
これ以降の解釈は個人的には「自分なら継ぐのになあ」と思ったのだが。
世評では難解という意見が多いが、現代人はある種の「宗教的」「文明的」な価値観が希薄なので理解できないだけでわかりやすい内容だったと思う。
個人的には「スズメの戸締り」の方が良かったという印象。
宮崎駿の本心が垣間見える作品でもある。どこか悲観的でありつつ希望を失いたくはないというメッセージのある作品。

